赤い鳩アピル(2)

日本と古代ユダヤとを結ぶ「謎」の解明に立ちあがった新撰組隊士・馬庭実行ら幕末の男たち。
黄金の仔牛像を求め、洛北・秦ノ原にたどりつくが、そこには秦・始皇帝の血を引く美しき巫女・勝綾がいた。
狼を自在にあやつり、実行たちの自由を奪う綾。
綾につかえる天狗たち…。
一計を案じ綾を襲った実行だが、狼の毒に倒れてしまう。
綾の口から黄金の仔牛像の「真実」が語られるのは、いつ?実行とヘボンは、新たな仲間に京都所司代別式女・生天目トヨを加え、『日本書紀』の写本を求め、一路土佐へと出発する。
盗人宿で写真機に命を賭ける謎の老人・本居宇伊次、最新兵器ガトリング砲の密輸に暗躍する仁吉、洋妾・お由良、死の商人チャンドラー…。
幕末の動乱と運命の波に翻弄される人々のなかで、トヨと実行は、二人だけの愛を育んでいく。
武器密輸の黒船を奪い、土佐へ向かった馬庭実行。
嵐の中で挫けそうになる彼を、トヨの愛とヘボンの祈りが救ってくれる。
そしてトヨには新しい生命が…。
九死に一生を得、ようやくたどり着いた土佐の山中で、老国学者・八束八十八と老宣教師ヨハンから、ついに明かされる古代ユダヤと日本の秘密。
命が生まれ、受け継がれていくことの尊さを、高らかに謳った感動の完結篇!恋人の百合子が入院中のため、アメリカ帰りのピアニスト明を、空港で出迎えたのは姉の啓子であった。
百合子のもとへ向かうタクシーが何者かに襲われ、ニュースは明と啓子の死を報じる。
さらに百合子の両親も殺害され、百合子にも魔の手が!!明がアメリカから持ち帰ったものとは!?<決定的瞬間>無謀な取材撮影の連続で“馘切り寸前”ニックネームを“寸前”と呼ばれるカメラマンが、後楽園球場の大観衆の中に10年前、人前から姿を消してしまった大女優の姿を見つけて撮影に成功。
その直後から寸前は車に跳ねられかけたり、襲われたりする事件が!!この撮影の裏にいったい何があったのか!?他2編収録 続きはこちらから⇒ttp://www.ebookjapan.jp/shop/book.asp?sku=60007175